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厨房機材撤去

20190309
館内の片付けはほぼ終わり、解体を前に設備の切り離し作業が進んでいます。
厨房機器もまた使える物と処分する物に分けて搬出作業をしていただきました。
この厨房は戦後まもなく祖父が作り変えた厨房です。

当時はまだガスが来ていなく、大きな炭の焼き台が厨房のメインでご飯は薪の竃炊き。そんな面影が今だに残る厨房ですが、恥ずかしいくらい粗末な設備でよくもまぁ今までやって来れたと思うほど。おまけに充分な換気扇も無ければ断熱材なんて入ってないので今の30度を超える夏は本当に辛い環境でした。
しかし、この場所が宿の中心であり生活の中心でした。小さな頃から真ん中の配膳台でスタッフさん達と食事をして、親が居るのはいつもここ。ここで生まれ育た歴代の叔父叔母たちはこの厨房に来ると懐かしくそんな話をします。
今回、ここは完全解体の新築部分になります。また同じなように皆んなの中心の場所にしたいと思います。
天気のいい朝、天窓から射す朝日のたっぷりな光の中で朝食の支度をする時間が何気に好きでした。

そんな感覚を思い出と共に忘れずにいたいです。