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変わる風景

当館の先にある木造旅館だった建物の解体が始まりました。

 

昭和初期、当館の初代と一緒になって温泉掘削から始めた仲間の旅館です。

現在のご主人から宿屋はやめてしまい、長い間使われなくなった建物は傷みが酷く、寂しい佇まいとなっていたが、当時を知らない私にとっては昭和初期の全盛の御母家温泉を思い起こさせる建物として、とても親しみをもって眺めていました。

全盛の頃は当館以上に立派な建物で数寄屋の意匠が随所に散りばめられた素晴らしい造りだったようです。

 

解体される様子はとても呆気なく、二度と戻らない風景を前に只々寂しいばかり。

当館の隣にある松本市のおぼけ荘さんも来年3月での廃止が決まりました。

ここ数年で御母家の風景も一変しそうです。

 

昭和初期の御母家温泉の風景を残す存在は唯一当館のみとなってしました。

時代と共に変わり行く環境の中で私たちに何が出来るのか・・・この御母家温泉を築き上げたおじいさんたちに問われている気がします。